hitomi's poetry
想い出綴り−60 運動会 

cici

 自宅近くを散策中、小学校の前を通ると子供たちの元気な声や笛・太鼓の音が聞こえた。
 今日は児童や親御さんにとってはうれしい運動会。
 雲一つない青空の下、黄土色の運動場に白いラインのトラック、白いテントに万国旗、紅白の得点板。
 その晴れの舞台で、はつらつとした子供たちが紅白に分かれて奮闘していた。
 ラジオ体操、騎馬戦、徒競走、棒引き、玉入れ、綱引き、大玉はこび、ダンスに組体操。
 子供たちは沢山の練習を積み重ねてきた成果を披露。
 クライマックスはやはりスピード感溢れる徒競走や紅白対抗リレー。
 子供が駈ける!どの子も頑張れ!どの子も負けるな!手をたたいて応援した。
 軽快なヘルマン・ネッケの『クシコス・ポスト』のBGMに気分が高揚して一層応援に力が入った。
 砂を蹴散らして風を切る。目が離せない。久しぶりにワクワクした。
 繰り広げられている熱戦にのめり込んでいると、小学生の頃の体操服姿の瞳がダブった。
 まっ白いトレシャツに紺色の半パン、帽子の色は瞳は確か白組だった。
 あの時は娘の姿を探しては、夢中にカメラのシャッターを押した。何枚も撮り続けた。
 休憩時間にはビニールシートを広げて、瞳の友達と一緒に弁当を食べながら話を弾ませた。
 その時のご機嫌な瞳の顔が浮かび思い出に浸ったが、その姿は今はなく、運動会の写真が寂しく残る。





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