【笑い】
●字典
忍び笑い=人に気づかれないように声を殺して笑う。くすくす笑い。
せせら笑う=相手を小ばかにして笑う。あざけり笑う。また、小ばかにする。「人の失敗を―・う」
破顔(はがん)=〔相好(ソウゴウ)をくずす意〕にっこりと、会心の笑みを浮かべる事。 破顔笑する=にっこりと笑う。
破顔一笑(はがんいっしょう)=顔をほころばせて、にっこり笑う事。「合格の知らせに―する」
爆笑(ばくしょう)=大勢でいっせいにどっと笑う事。
初笑い(はつわらい)=新年になって初めて笑う事。笑い初(ぞ)め。[季]新年。
膝が笑う=傾斜の急な山道をくだるときなどに、疲れて膝ががくがくする。
憫笑(びんしょう)=―する。かわいそうなやつだと思って笑う事。
ほくそ笑む=控えめにかすかに笑う。満足そうに笑う。
山笑う=《「臥遊録」の「春山淡冶(たんや)として笑うが如し」から》春の山の草木が一斉に若芽を吹いて、明るい感じになるようすをいう。《季 春》
笑い(わらい)=笑う事。また、その声。えみ。 (「嗤い」とも書く)あざけり笑う事。嘲笑。 性に関係するもの、春画・淫具などの総称。 石を積むとき、間にモルタルなどを詰めず、少しあけておく事。また、そのあけた所。
笑い絵(わらいえ)=人を笑わせる絵。春画。まくら絵。
笑い草(わらいぐさ)=〔「草」は、もと「種(グサ)」の意〕 笑い話の材料。
笑こける(わらいこける)=ころげるようにして、ひどく笑う。
笑い事ごと(わらいごと)=笑って済ませる事。
笑いさざめく(わらいさざめく)=そこに集まっている何人かの人が、そろって愉快そうに大声で笑う。
笑い上戸(わらいじようご)==〔(酒に酔うと)よく笑う癖(のある人)〕。
笑い捨てる(わらいすてる)=△とるに足りない(そうするには及ばない)ものとして、鼻先で笑う態度をとる。
笑い飛ばす(わらいとばす)=まともに応じようとしないで、高笑いで済ませる。
笑い話(わらいばなし)=軽い気持で聞いたり 話したり する話。人を笑わせるような内容の、こっけいで短い話。笑話(シヨウワ)。 人から冷笑されるような話。物笑い。
笑い者(わらいもの)=物笑いの対象となる存在。〔論理的には「笑われ者」〕
●作例
「口あけて腹の底まで初笑い/虚子」 「故郷やどちらを見ても山笑ふ/子規」
合格の知らせに破顔一笑する。 心穏やかで笑みを絶やさず。
笑って暮らそう。 笑いも喜びも尊いものだと気づく。 儲かりすぎて笑いがとまらない。 聴衆の笑いをかう。 
唇の端を引いて、笑顔をつくる。 人の冷笑をまねく。 とんだ お笑い草。 笑い事ごとではない。
【詩歌用語】
「笑い」愛嬌笑い。愛想笑い。薄ら笑い。薄笑い。大笑い。思い出し笑い。忍び笑い。せせら笑い。空笑い。高笑い。千葉笑い。追従(ついしよう)笑い。作り笑い。泣き笑い。苦笑い。盗み笑い。馬鹿(ばか)笑い。初笑い。独り笑い。含み笑い。福笑い。物笑い。貰い笑い。あざけり。冷笑。豪傑笑い。笑い声。笑い泣き。笑い絵。笑い草。笑こける。笑い事。笑いさざめく。笑いジワ。笑い上戸。泣き上戸。笑い捨てる。笑い飛ばす。笑い話。物笑い。笑い者。笑劇。微笑。微笑み。笑止千万。笑壷。山笑ふ。抱腹絶倒。

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