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●ABC『すべての恋が終わるとしても』
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| 高校の同級生として出会い、卒業式の日に交際を始めた由宇(葵わかな)と真央(神尾楓珠)。互いを“運命の相手”だと疑わないほど深く想い合っていた二人だが、大学進学によって遠距離恋愛となり、次第に心のすれ違いが生まれていく。 大学生活、新たな出会い、環境の変化、将来への不安——それぞれの人生が少しずつ変わっていく中で、周囲の友人たちを含む男女8人の想いや選択が複雑に絡み合い、物語は群像劇として静かに進んでいく。 やがて真央は、自身の抱える病気を知り、由宇への深い愛ゆえに「迷惑をかけたくない」と別れを決意する。突然の別れの理由を後から知った由宇は、その思いの尊さと残酷さに胸を締めつけられる。誰の恋にも終わりは訪れる。けれど、別れも痛みも、歩んできた時間のすべては消えないし、誰かの心の中で形を変えて繋がり続けていく・・・そんな“終わりと継続”を静かに描いた切ないラブストーリー。 主人公二人の恋をもっと見たいと思うほど、周囲の様々な恋模様が丁寧に描かれており、それぞれの関係が物語に奥行きを与えていた。一方で、真央が病気を理由に別れを選ぶという切ない展開は強く胸に残り、「相手を思いやる恋」の形を痛いほど感じさせる。 真央の母の「恋は忘れなくていい。自分の中に大切にしまっておけばいい」という言葉は深く響き、由宇が前を向く支えとしても印象的。 また、映像全体の雰囲気が柔らかく、遠距離時代や病気を知る前の空気感など、消え入りそうな恋の温度を巧みに表現していた。主題歌やオープニング・エンディングの使い方も作品世界に寄り添っており、俳優陣の自然な演技が物語の感情を一層引き立てていた。 葵わかなや神尾楓珠らの成長段階の演じ分けも見事で、脇を固めるキャストも魅力的。監督の演出が役者の良さを最大限に引き出し、切なさと温かさが共存する作品に仕上がっている。 ■主な出演者の似顔絵集⇒http://www.ainet21.com/nigaoe.htm #ドラマ鑑賞 #エンタメ #ABC『すべての恋が終わるとしても』 #葵わかな #神尾楓珠 #藤原丈一郎 #チャレン爺有村 #スナックタイガース #堺でおもしろい店・人 #有村正 |