●TBS『GIFT』


 天才すぎるがゆえに人間関係が極端に苦手な孤独な天才宇宙物理学者である伍鉄文人(堤真一)は、研究費打ち切りの危機にある中で、偶然出会った車いすラグビーチーム「ブレイズブルズ」にデータ分析役として関わることになる。
 問題が山積する弱小チームに立ちはだかる難問の答えを導き出しながら、共に日本選手権優勝を目指す中、孤立してきた伍鉄は、選手たちの挫折や誇り、怒りと真っ向からぶつかり合いながら、初めて「仲間」や「家族」と呼べる存在を得ていく。.
 そして選手や記者との交流を通じて「愛」という名のギフトを見出していく物語。
 伍鉄文人は、常識にとらわれない言葉で選手たちの背中を押し、理屈では割り切れない人生の苦しみに新たな視点を与えてくれる存在として強い印象を残した。山田裕貴が演じる宮下涼もまた、過酷な運命を背負いながら仲間のために戦う姿が胸を打ち、決して「かわいそうな人」としてではなく、一人のアスリートとしての誇りと強さを見事に体現していた。
 また、チームメイトや家族、それぞれの事情を抱える登場人物たちの人間ドラマも丁寧に描かれ、互いに支え合うことでしか乗り越えられない現実の重みが伝わってくる。車いすラグビーの迫力ある試合シーンは見応え十分でありながら、その熱さの先にある「生きる意味」や「人との絆」を静かに問いかけてくる点も本作の魅力だ。華やかな奇跡ではなく、痛みを抱えた人々の小さな一歩の積み重ねこそが希望なのだと教えてくれる、温かく力強いヒューマンドラマだった。
 このドラマは、単なるスポ根ドラマではなく、「喪失」と「再生」、そして「人は誰かに支えられながら生きていく」という普遍的なテーマを描いた作品で、車いすラグビーという激しい競技を題材にしながらも、本当に見せたかったのは勝敗そのものではなく、それぞれが抱える傷や葛藤と向き合い、もう一度前へ進もうとする人間の姿なのだと感じた。

■主な出演者の似顔絵集⇒http://www.ainet21.com/nigaoe.htm
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