| hitomiの詩 part90 永遠に… 
 
 僕を虜(トリコ)にした無垢(ムク)な寝顔で
 父親の自覚が芽生え一人前にしてくれた
 そのかけがえのない君は
 今は遥か遠く宙(ソラ)の果て
 目を瞑(ツブ)れば揺れる
 遠い日の柔らかな笑みは
 疲れた僕を癒してくれる
 その心の止まり木を
 失くしたくない、永遠に
 
 だから君を偲んで詩を書こう
 記憶が消えぬうちに記録しよう
 愛をはぐくんだ日々
 誕生日、入学、卒業、成人式
 幾度となく成長に目を細めた
 映画、家族旅行、ハイキング
 ありし日の君の笑顔をたどる
 魂のこもったフレーズは
 知る辺の心に留(トド)まるだろう、永遠に
 
 やがて僕も君のもとへたどり着く
 僕がこの世に存在しなくなっても
 父と娘(コ)を綴(ツヅ)った詩は残る
 知る辺の心に留まるだろう、永遠に
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