hitomi's poem

hitomiの(うた part10(サンマルク)

ポストに入っていた 一枚のカード
サンマルクからの 誕生日の招待状
カードの宛名は 今はいない娘の名前
雰囲気がいいので 時々夫婦で行く店
私達とは一緒に 行ったこと無いけど
瞳も誰かと 行ってたんだね

娘のDMで サービスを受ける
落ち着いた趣(おもむき)の中で バースデー・ディナー
誰と来ていたのかなと 会話する
ふと、耳に 静かに入り込んできた
娘の好きな “JUPITER”の曲
ピアノの音色に 心奪われる

娘のイメージが 脳裏に浮かんできた
これも何かの因縁と 妻に目配せすると
目にうっすらと 涙を浮かべていた
私の目頭もジーンと 熱くなってきた
しばし会話も止まり メロディーに聴き入る
娘の友が唄ってくれたのを 思い出しながら

演奏が終わると 思わず讃美の手を叩いた
この曲で拍手したのは 私達だけだった
娘の思い出 有難うと一礼する
奏者もお返しの 頭を下げていた
今日は料理を 楽しんだというよりも
娘を顧(かえり)みる 感慨にひたる日だった

レジの前に並んだ 焼きたてのパン
娘へのおみやげにと ひとつ買う
店で貰った 誕生カードと
サンマルクのパンを 仏前に供え
誕生ローソクではなく 線香を立てる
「誕生日、おめでとう。
また今日も良い一日をありがとう」
と感謝の気持ちを称えた

※サンマルク=ピアノ生演奏のベーカリー・レストラン

戻る



●back

●hitomi-top

●next

MYホームページ 愛netコミュニティ