1分間スピーチの話しのタネ
○1分1秒の値打ちを知っているか?
★「元旦の計」の知恵に学べ
 元日の朝、この一年をどう送ろうかと目標や計画を立てる人は多いはずです。新年を迎えて、気持ちも新たに今年もやるぞという意気込みが湧いてくるでしょう。誰もがいい年となるようにと願い、元日からしょげ返っている人はあまりいません。
 ところが、一ヶ月もたたないうちに、その人の表情は一変してしまいます。これが同一人物かと自分の目を疑いたくなるほどです。元日の朝のあの気持ちは何処へ行ってしまったのでしょうか。
 元日だけ特別視することは間違いです。一年のはじめ、そして、一ヶ月のはじめ、そして一日のはじめ、いずれも重要なのです。元日の朝だけ目標や計画を立てるというのではなく、常に元日の朝を迎える時のように、新たな気持ちを持ち、やる気に燃えて、その一ヶ月、その一日、目標と計画を立てるよう心掛けるべきです。
★言い訳無用…ビジネスでは絶対人を待たせるな!
 時間を守るという事はビジネスマンの常識です。しかし、この当たり前の事が意外に守られていないのが現実です。時間に平気で遅れてきて、「道が混んでまして…、途中で電話を入れようと思ったんですが…」と弁解を始める人もいます。
 名刺を見て下さい。会社名が印刷してあるでしょう。つまり、自分は会社の代表として人と会い、営業活動をしているのです。自分が遅れる事は会社が遅れる事で、自分が時間にルーズだという印象を与えれば、それは同じ印象を会社にも与えてしまいます。
 自分は会社の代表と自覚して、自らを厳しく律していかなければなりません。言い訳や弁解は無用です。時間に遅れる事のないよう、自分なりの時間スケジュールをつくり、早めの時間を設定して行動をしていく事が必要です。ビジネスでは絶対に人を待たせてはならないのです。
★1分1秒の値打ち…自分を必要とする人がこれだけいる!
 人は自分のやりたい事をやっている時というのは、不平不満は口にしないものです。やらされているという意識が強いと、短時間であってもその時間の長さに苦痛を感じて不平不満を口にします。仕事に忙しい毎日を送っているビジネスマンの中には、忙しい事に不満を抱く人も、逆に忙しい事を喜びとしている人もいます。
 「忙しい毎日は僕が望んでいる事なのですよ。世の中の誰かが僕を必要としている。うれしいじゃないですか。もし、誰からも必要ないとないと言われてやる事もなくなったら、それは地獄ですよ。忙しいなんて文句を言ったらバチが当たりますよ」
 このように考えれば、忙しいという事は自分にとってプラスになる事はあってもマイナスとなる事はないのです。世の中が自分を必要としてくれていると考えれば、喜びが生まれ、1分1秒たりともおろそかにはできなくなります。
★時には“時計を無視した”付き合いが出来るか
 仕事でお客様と商談をしている最中に、チラリチラリと腕時計を見る人がいます。せっかく素晴らしい商談がまとまろうとしているのに、自分の方から水を差しているのに気がついていないのです。相手の人は、「身が入っていないんだなあ。またにしようか」と、シラけてしまって、氷のような表情に変わってしまいます。
 大事な商談の時は、時計など無視してかかる事です。お互いの心が通じていれば、どんな難しい条件でも必ず折り合いがつくものです。時間を気にして、チラリチラリと時計を見ていては、ぶちこわしです。
★仕事は与えられるより、自分で創りだせ!
 仕夕方になると、暇をもてあまして退社時刻が来るのをぼんやりと待っている人がいます。なかには朝からどうやって時間をつぶそうかと考えている人もいるようです。話を聞いてみると、仕事はちゃんとやっていますという答えが返ってきます。
 確かに、与えられた仕事はやっているかも知れません。しかし、それだけで満足してよいのでしょうか。与えられる仕事が、仕事の全てではありません。与えられるのを待つという受け身の姿勢は改めるべきです。やるべき仕事は無限にあるのです。
 与えられた仕事だけで満足せず、次の仕事、その次の仕事と追いかけていければ、仕事への興味も湧いてくるに違いありません。与えられた仕事をやり遂げたその時から自分の本当の仕事は始まるのだと考えて、新たな仕事の段階へ積極的に挑むべきです。仕事をつくるのは自分なのです。
★完全燃焼…今日の勝負は何としても今日つけろ!
 1日に使える時間には限界があります。不眠不休で頑張っても、24時間以上は与えられません。しかし、中には、1日ぐらい怠けたって影響はないだろうとタカをくくっている人もいるのです。また、無理に今日やらなくても明日やれば問題はないだろうと安易に翌日にまわしてしまう人もあるようです。
 怠けたツケを返すのは容易な事ではありません。今日の仕事を翌日にまわせば、次の日の仕事は一つ増え、近いうちに抱えきれないほど多くの仕事を抱えざるを得ない状況に陥ります。それからあわてても手遅れです。
 明日があるなどと思って期待してはなりません。1日1日が勝負なのです。今日の勝負を次の日にまわしてはならないのです。今日つけるべき勝負は今日中に何としてもつけるという強い決意をもって、決して怠ける事なく今日1日を完全燃焼させるべきなのです。
★五年先、十年先へ向けて、今何をすべきかを考える
 夢や希望を持つ自由が人に与えられています。どんな大きな夢なり希望なりを持とうとそれは個人の自由です。しかし、遠い未来ばかりに目を奪われて、まるで現実を見ようともしないというのには問題があります。
 例えば、未来に頼って苦しい現実を回避する事ばかり考えている人がいます。将来の願望ばかり先行して、現実を無視しているのです。
 夢や希望を持つ事を否定するつもりはありませんが、持ったからには、実現に向けて努力すべきではないでしょうか。五年先、十年先に何をするかという事も大事ですが、その五年先、十年先に向けて今何をするかという事の方がもっと大事なのです。確実に自分に与えられている今という時をおろそかにすべきではないのです。今自分が出来うる事に全力を尽くしていくべきです。
★「明日」という日を自分の手の中に掴んでいるか
 禅の名言の中に、「一日作(な)さざれば、一日食らわず」というのがあります。禅は、「今この時に全力をあげろ。昨日はもう過ぎてかえらないし、明日はまだ自分の手の中に掴めていない。確かなのは、今この時という事だ」と云っているのです。D・カーネギーは、禅者ではありませんが、人生の達人ともなると、行き着くところは全く同じなのです。「明日やればいい沙」と云っている人、今日を精一杯に生きられない人に、明日は微笑みません。
 「またそのうちに…」とか、「いずれまた…」という人に信頼できる人はいません。「今やりましょう」とか、「今日、予定を決めましょう」と云う人は信頼できます。
 明日の事は誰にもわかりません。確かにわかる事は、今生きているという事です。今を精一杯生きるという事が、幸せにつながるのです。仕事もまくいきます。
★この世で最大の浪費は時間のムダ使いだ
 人はいつか死にます。しかし、若いうちは死に対する意識が希薄な為、無謀な行動に走りがちです。無謀運転による若者の交通事故死が増加傾向にあるのがその典型例です。
 自分だけは死ぬ事はないだろう、という安易な考えが人を無謀な行為にかりたてるのでしょうか。しかし、そういう人も一度、事故を起こしたり、友人の死を目の当たりにしたりすると、まるで人が変わったかのように無謀な行為は慎むようになります。自分の意識の中に死という文字が具体的かつ鮮明に刻まれるからでしょうか。
 無謀な行為は厳に慎まなければなりません。しかし、それでもいついかなるアクシデントに見舞われるかもしれません。だからこそ、人は与えられたその日その時をムダに費やしてはならないのです。人は常に死と背中合わせなのだと認識して、与えられたその日その時を大切にして精一杯生きるべきなのです。
★ゴーサインが出たら、スタンバイの準備が出来ているか
 何事もスタートが肝心です。素早くスタートが切れるかどうかで一日は決まると云っても過言ではありません。ところが、ゴーサインが出ているのに、なかなかスタートしようとしない人がいます。
 例えば、朝礼が終わってからその日の行動スケジュールを検討し始めたり、営業活動に必要なものを揃え始めるといった光景をよく目にします。これでは、午前中はほとんど仕事になりません。
 いいスタートを切りたいのなら、翌日自分がどう動き、その為に何が必要かを前日の退社前に考え、揃えておく事です。やる気があればたやすくできる事です。朝苦労をする事を思って、前日退社前に翌日の自分の行動について考え、計画を立て、準備と確認を怠らない心がけがいいスタートの絶対条件なのです。
★なぜ勝負は“午前中”に決まるのか?
 時が人を待たないように世の中もまた人を待ってはくれません。自分は朝が弱いからなどと口にしてみても、世の中は動いていくのです。世の中が朝早くから動いている以上、自分もこの動きに合わせなければ、世の中から取り残されてしまう事になります。言い訳は全く通用しないのです。
 午後にならないとやる気が出ないと云う人がいますが、その元凶は自分なのです。午前中にビッグ・チャンスがあれば、そんな事は云ってられません。朝から元気に動けないのは何処に原因があるのか、自分に問い、改めるべき点を改めていく事が必要です。
 午前中はアッという間に過ぎてしまいます。午前中という貴重な時間を無駄にしないよう心がけ、朝一番から張り切ってスタートできるよう仁すべきです。
午前中が勝負だと自覚して、朝ら元気強くスタートしてこそ、大きな成果を挙げられるのです。
★13日の金曜日で仏滅でも、思いたったが吉日と心得よ
 人は自分の未来を知る事は出来ません。だからこそ、それを知りたがるのかも知れません。占いなどに人気が集中するのも何となく分かるような気がします。しかし、現実は占い通りにはいかないものです。
 何か決断を下す際に、日がいいとか悪いとか、方角がいいとか悪いとか、気にする人がいます。例えば、今日は、13日の金曜日で仏滅、自分の運勢も最悪だからと行動を避ける人もいるようです。しかし、日が悪くても失敗するとは限りませんし、日が良くても成功するとは限りません。失敗して、今日はツイてないと嘆く人もいますが、それは違います。成功、失敗は日によるものではなく人によるです。
 運勢がいいといっても無謀な行動は慎むべきですし、運勢が悪いからといって目前のチャンスをみすみす見逃す手はありません。要は運勢を気にせず信念通り行動する事です。
★「なるようになる」の気持ちでは絶対思うようにはならない
 人間はいつ死ぬか分かりません。しかし、時の流れに身を任せて何の目的もなく、毎日を送ってしまうと、何も出来ずに一生終わってしまいます。また、死期が近づいてきたから、あわてて何かやろうとしても、大した事は出来ません。
 こうならない為には計画が必要です。何歳までに何をやり、何歳までに何をやる、というように具体的な目標を立てて、実行スケジュールを作成するのです。頭の中で漠然と考えているだけではダメです。ノートを一冊つくって書いてみれば、計画は明確になります。あとで読み返す事もできます。
 自分は一生かけて何をやるのかという事を自らに問うてみるのです。なるようになるさと軽く考えていると、必ず後悔します。人生の明確な計画を立てて、その目標に向かって日々一歩ずつでも前進する事です。
★幸運の女神は前髪しかつかませない!
 世の中には、チャンスを生かす人と生かせない人がいます。よくチャンスがないと嘆く人がいますが、それはチャンスを見いだせないのです。またチャンスを生かす力がなければ、その人にとってそのチャンスはチャンスでなくなるのです。
 例えば、会社が倒産して失業してしまったとします。ある人は、これをチャンスだと思って独立して商売を始めます。しかし、一方では職を失って絶望している人もいます。つまり、チャンスを生かすのも殺すのもすべて本人次第なのです。
 チャンスを生かそうと思ったら、前向きに考える事です。既存の常識では到底チャンスとはいえない状況でも、考え方次第でチャンスとなるのです。マイナスに見えるところにプラスが隠されているものです。いかなる状況に直面しようと、悲観せず希望を持って前進するのです。ピンチもチャンスに変えるぐらいの気概が必要です。
★「果報」は起きて行動してこそ訪れる
 チャンスは待ってさえいれば必ず与えられるものではありません。何もせずただチャンスが来ることを望んだりしているだけでは、チャンスをてにする事は出来ないのです。また、いくらチャンスを待っても、当人に力や可能性がなければ、そのチャンスを生かす事は出来ません。
 チャンスを手にしたいと思うなら、自分で取りにいくぐらいの気持ちが必要です。チャンスは必ず自分のあとからついてくると考えて、自分の実力の向上に努めるのです。実力を高めていき、チャンスを呼び込むのです。
 実力さえあれば、チャンスの方から近づいてきます。逆に、実力がなければ、仮にチャンスがきたとしてもそのチャンスを生かす事は出来ません。要は、チャンスを生かせるだけの実力を養う事です。
★幸運の女神は何度も微笑んでくれない
 世の中には、チャンスは何度でもあると考えている人がいるようです。今無理をしてやらなくても、あわてて飛びつかなくても、もう一度くらいチャンスはやってくるだろうと考えて、安易にチャンスを見送ってしまうのです。しかし、一度チャンスに背を向ければ、チャンスからも背を向けられてしまうのです。
 自分の実力以上のチャンスが与えられると、出来ないという決断を下してしまう人がいますが、実力が不足していても、そんな事は気にする必要はありません。実力を高める絶好のチャンスだと考えて、積極的にチャレンジすべきです。
 このチャンスを逃したら、もう二度とチャンスはやってこないと考えて、臆することなく、積極果敢に挑み、チャンスを生かすべく、成功を信じて一つ一つ目前の壁を乗り越えていくよう努力する事です。
★余暇をいかに使うか、仕事の分かれ目はここにある!
 最近、余暇の活用が注目を浴びるようになりましたが、労働時間の短縮によって、この傾向はますます強くなるでしょう。しかし残念な事に日本人は余暇の使い方がうまいとはいえません。この機会に余暇の使い方を考えてみましょう。
 休日に1日寝ている父親の姿を見ている子供が多いようです。休養は大切ですが、度を越すとかえって疲れてしまいます。活動しながら心身の疲れをとるのも必要です。
 スポーツに汗を流すのもいいでしょう。静かに書物に向かうのもいいでしょう。日常生活の中でやりたくても出来ない事にチャレンジしてみてはどうでしょうか。
 「1日ぐらいじゃとても足りない」と嘆く人もいますが、1年通してやってみると結構形になります。ふだんやれない事に1日を用いて、心身をリフレッシュし、休日を有効に使えば明日の仕事への活力源となるのです。
★忙しいひとほど「時間の引き出し方」がうまい!
 「仕事を頼むなら、忙しい人に頼めば、うまくいく」と言われています。「あの人は暇そうだから彼に頼んでみよう」というのは間違いなのです。時間は全ての人に平等に与えられています。誰にも24時間が与えられています。問題は、この24時間をどう効果的に使うかにかかっています。
 同じ2時間を使って、数億円の仕事をプロデュースする人もいれば、手紙文1枚も書けない人もいます。能力差もあるでしょうが、人生に対する時間の大切さをどう捉えているかにかかっているのではないかと思われます。
 ぼんやりと怠けて過ごした1日は、何か不完全燃焼の感じが残って、どうもすっきりしません。その反対に、汗を流して寸刻を惜しみ仕事にチャレンジした1日は、すっきりとして、幸福感を持つ事が出来るのです。
★24時間使える人と使えない人の決定的な差
 人には皆等しく1日24時間が与えられています。しかし、その時間の使い方は人により差があります。限りある時間をいかに有効に使うかが問題でしょう。
 時間を上手に使う人は、常に時間よりも自分が先へ進みますから、いい精神状態を保っています。一方、時間の使い方が下手な人は、時間に追い立てられますから、精神的不安定が生じてしまいます。
 このように、時間の使い方が上手な人と下手な人とでは、精神面においても、また結果を見ても、大きな違いがあるのです。1日の差はわずかでも、1年、2年と年月を積み重ねていくと、取り返しがつかない大差となってしまうのです。
 心の問題一つをとっても、時間に追われる毎日では、苦痛を感じるばかりです。時間に支配されず、限られた時間を有効に使うよう心掛けるべきです。
★しかめっ面で過ごしては心の洗濯は出来ない
 涙が出るほど笑った後は、すっきりと明るくなります。「笑う角には福来る」と昔からいわれています。仏頂面からは、福は生まれてきません。
 最近、とてもきれいな女性が増えてきました。見ていてもとても楽しくなります。でも、残念の事が一つだけあるのです。それは、「笑顔をたたえていたら、もっともっと素敵なのになあ」という事です。
 しかめっ面の人は、心もしかめっ面だと思われ、誰も近寄ろうとはしません。「彼はいつもニコニコしていて、明るいからついつい声をかけたくなってしまうんだよ」と言われる人は、もうそれだけで、仕事の8割はうまく進んでいるのです。心からしかめっ面をぬぐいさって、明るい笑顔を今日一日を過ごしてみましょう。きっと1日が充実して有意義に感じられるに違いありません。

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