からおけ教室-1

カラオケ上達法ー1【腹式呼吸の技術】
歌の発声の基本は腹式呼吸です。練習法は色々ありますが、初めはお腹の上下運動が
判り易い仰臥の姿勢(あおむけに寝る)から入るとよい。仰向けに寝ると、下腹部の上に
両手を軽くおく。全身の力を抜き頭の中で、ひと〜つ、と数えながらゆっくりと吸い、お腹が
一杯に膨らんだところで、ふた〜つ、と頭の中で数えながら息を吐く。同様にみい〜つ、と
吸い、よお〜つ、と吐く。この繰り返しを毎日20回位行う。
次にすばやく沢山吸い、ゆっくりと吐き出す練習も併用しましょう。(約10回)。
お腹の膨らみ具合、へこみ具合の感触がつかめる様になりますと立ってい時、座っている
時など、ちょっとした合間をみて、自分の下腹部の動きを確かめながら、先程と同じ呼吸
練習をする。(人前では声を出さない)
★総括しますと
@ゆっくりやる。(息は吸い込んでも、すぐには吐かず2〜3秒止める)
A腹筋の動きに意識する。(吸入時はお腹が膨らみ、吐くとへこむ)
B肺全体の容量を最大限に使う。
C必ず声をともなう。(吐く時。人前では不要)
D時には瞬時に吸い込む練習をする。
★注意事項は @出来るだけ鼻孔を通じて息を吸入する。
A練習は毎日行う。
B最終的には無意識に自然のまま呼吸出来る様になる。
★腹筋を強化しましょう。
★一般の腹筋運動以外に、練習の時は一本足歌唱法(一本足で唄う)
仰向け歌唱法(仰向けに寝ながら唄う)。息切れ呼吸法(思い切り息を吸い「シー」と発声し
ながらとこ とん息が切れるまで息継ぎををしないで発声する)などを実践しましょう。
カラオケ上達法ー2【母音の正しい発音】
腹式呼吸の技術を取得したら、それを効果的に使って正しい発声法をの勉強です。声帯を
大事にしながら発声練習をしますが、本格的な発声練習はピアノや楽器もいる事だし、プロ
に任せるとして、ここでは簡単な方法で行います。
発声練習のスタートは、母音の発声から…
「ア」は母音の中で一番口を大きく開きます。ノドの力を抜き、静かに声を出し、出来るだけ
長く続ける。声を出しているうちに、口の開き方が小さくならない様に注意する。
「エ」は「ア」の発音から唇を少しづつ横に押し広げる。舌は下歯の裏側に軽く当て、中央部
が少し盛り上がる様な感じになります。
「イ」は「エ」よりもっと唇の間を狭くし、上下の歯の間に舌が入る位の幅にします。舌の先
端は下歯の裏側に軽くふれる。
「オ」は口を丸く開け、舌の中央から前にかけて浅い溝をつくる感じにします。
「ウ」
は「オ」よりも更に口をすぼめます。
声を出してみましょう。(ロングトーン)の練習
@同じ音程(ドならド、ラならラ)で「アー」という発音を10秒間位、出し続ける。
A
心の中で一定のリズムで1、2、3、4・2、2、3、四とゆっくり数え、四の所ですぐにブレ
ス(息つぎ)し、また2、2、3、
4・3、4、2、3、四と続ける。声は軽く出す。@Aをロングトーンと言って基本になる練習方
法ですが、声を伸ばしている間は、音程がフラつかない事、ビブラートを掛けない様に注意
する。「ア」「エ」「イ」「オ」「ウ」の各1回づつ。大きな声は不必要。
B
息を吸い込んで「ア、エ、イ、オ、ウ」の音が切れない様にする。一つの音に最低3秒、全
部で15秒続く様に練習する。
C「ド・レ・ミ・ファ・ミ・レ・ド」という様に音階をつけてする。
D歌う事も発声練習になるので、最低1日1曲歌いましょう。
カラオケ上達法ー3【音程の練習】
母音の正しい発音が出来るようになると、今度は音の高さに変化をつけてみましょう。
まず、「ド・ミ・ソ・ミ・ド」を譜例の様に「ア・エ・イ・オ・ウ」で歌って見て下さい。

音が切れない様に、なめらかに声を出して下さい。頭の中で「ド・ミ・ソ・ド」と歌いながら、口
では「ア・エ・イ・オ・ウ」と歌います。これが出来ると最初の音を半音上げて(C#)同じ様に歌
ってみて下さい。それが出来ますとまた半音上げて…。この様に基音(最初の音)を徐々に
半音づつ上げながら練習します。そして「ソ」の音、つまり口では「イ」の音が高くて苦しく
なると、今度は半音づつ下げる。基音(C)を通過して「ド」の音(口ではアの発音)が苦しく
なる迄、下げていきます。
「ア・エ・イ…」は唇の形と母音の練習でしたが、今度は舌の運動です。「ラ」と「バ」の発音
で「ド・ミ・ソ・ミ・ド」の音階を練習してみましょう。「RA」は舌を上歯の裏につけ、下へはじく様
におろす。と同時に「ア」の口の形にします。最後の「ア」を正しくのばしましょう。
「BA」は口ビルを軽く閉じ、開くと同時に「ア」の唇の形にすると、正確に発音できます。
「BA」の発声練習は今迄と違い、一音づつ区切って発声します。これを「スタッカートで歌う」
といいます。
次に「ラ」「バ」を交互に練習。これらは全て、半音ずつ上げたり下げたりします。
カラオケ上達法ー4【貴方の声は?】
みんなが同じスタートラインに立って、同じ高さの音階で練習を始めるのは、いささかの無理
が生じます。人間には、背が高い、低い、鼻が高い、低い、という様に声にも音程の高低の
個人差があります。だから、レパートリーを選曲する時は、自分の声の質と音域を加味して
対処する事が大事です。時々見受けられますが、女性の方なのに男性歌手の曲を普通に
唄う事が出来て、女性歌手の曲が唄いづらいようにしています。
この方は男性と同じ音程ですから、女性歌手の曲を唄う時はキーを上げてやるとスムーズ
に唄う事が出来ます。ここにいくつかの代表的な声質のタイプをあげます。
男声のパターン
(A)低音ソフト=フランク永井(B)低音ハード=美川憲一(C)低音ハスキー=石原裕次郎、
黒木憲(D)中音ソフト=菅原洋一(E)中音ハード=千昌夫(F)中高音ソフト野口五郎、さだ
まさし(G)中高音ハスキー=森進一(H)中高音クリア=布施明、西城秀樹(I)高音ソフト=
尾崎紀世彦(J)高音ハード=三橋美智也、細川たかし、小林旭(K)高音ハスキー=松崎し
げる(L)高音クリア=小田和正(オフコース)
女声のパターン
(A)低音ハスキー=和田アキ子、沢たまき(B)低音ソフト=小林幸子、美空ひばり(C)中
低音ハード=松任谷由美、伊東ゆかり(D)中低音マイルド=ペギー葉山(E)中低音ハス
キー=五輪真弓(F)中音ハード=弘田三枝子、江利チエミ(G)中音マイルド=岩崎宏美、
研ナオコ(H)中高音マイルド=森昌子、高田みずえ(I)中高音クリア=由紀さおり(J)高音
幼児型=アグネスチャン。
勿論この他にも数多くのタイプがありますが、一応、大体の目安と思って下さい。
カラオケ上達法ー5【歌詞・言葉について】
今迄は、主に声そのものの出し方の基礎を学んできました。しかし歌というものは定義する
としたら、メロディと言葉がドッキングしたものです。メロディは言葉の感情を高め、言葉はメ
ロディを補足するのです。皆さんは、発声、音程、リズム、解釈に気を使う程、言葉の発音や
明確度を大切に考えていない様に思われます。
よく、皆さんの友人の中にもいると思うのですが、相対して話をする時に、ボソボソと不明瞭
な言い方をする人がいます。懸命に耳をそばだてなければ聞き取れないのに、自分ではち
ゃんと話していて、相手に通じているつもりなのです。その様な人は十分な音量と明確度で
伝わっているかを、あまり気にしていませんが、聞き手にとっては、これ程理解に苦しむ事
はありません。
歌の場合も同じ事がいえるのです。メロディとリズム、言葉意外のファクターが参加する訳で
すから、言葉を明確に、という事がおざなりになりがちです。メロディをたどる事に懸命になっ
て、言葉をしっかり伝えるのを忘れてしまう…、それでは困りますね。メロディに乗せた言葉
がしっかり伝えられた時、その効果はどれ程大きいか!考えてみて下さい。とにかく「歌詞を
はっきり!」です。速いテンポの曲程、はっきり発音して下さい。
そこで、十分に口の回りの筋肉が活躍する様に日頃から心がけましょう。方法としては、ラジ
オ、テレビのアナウンサーがどの様なアクセント、話術、明確度で話しているかを参考にし、
皆さんの日常会話の中で応用していくとか、新聞、雑誌等を声を出して読むとか、舞台で役
者が客席の隅々迄セリフを通す喋り方を研究する等。言葉は、母音、子音、濁音、その他で
組み立てられますが、それぞれに注意を払って練習をして下さい。
日本語の母音、ア、イ、ウ、エ、オは口の奥、声帯のところから確実にア、イ、ウ、エ、オと発
声させましょう。言葉の明確度を増し、アクセントを高める為に、早口言葉を練習するのも良
いでしょう。

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