□うんち句集□

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便
器
か
な

な
お
去
り
難
き

骨
と
な
り
て

	日常生活の中で、ごく身近にありながら、汚い、臭いと嫌われるうんちを、正しく理解していただこうと、川柳を交えながら解説しました。なるべく、食事に関係のない時間をみて、ごゆっくりお読み下さい。
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	●おしっこに　おをつけ、うんこに　つけもせず ●糞(フン)と書き　田ヌキの糞と　しゃれて云いたいていの人が、毎日１回ぐらいはお目にかかっているので、愛着とまではいかなくても、親しみを感じているせいか、呼び方は、うんこ、うんち、くそ、糞、大便、など色々あるが、正式には糞便が正しい。何事も基本が肝心、たかが糞と侮って夫々の地方で勝手な呼び方をしていると、やがて誤解を招き、つまらぬ糞争を引き起こしてもいけないから、正しいものは正しいと認め、今日からは全国で糞便と呼び方を統一し、規律ある日常生活を心がけよう。
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	●大糞(オオクソ)を　見せガキ大将は　胸を張り ●ヤブ医者は　うんこの量を　グラフにし「バカの大糞」とは○○グラムを云う、等と規定はないから、見た人の印象でそれかどうか判断すればよい。標準を云えば、成人で１日１～３回、１回の量は150～200グラムとされている。但し個人差はあるもので、「今朝は38グラムしかなかった、どうしよう？」などと悩むことはない。糞便は量の多少よりも、まず出すことが大切で、「１日１回決まった時間」にトイレへ行くのが理想的とされているかの、笹川良一氏は云ってました。「１日１便」？
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	●ケーキ屋の　おやじは糞も　トグロ巻き ●へそまがり　くの字のうんこ　ねじり出し健康人の糞便はかなり固く、箸で突いても形くずれしにくい。チクワやフランクフルトソーセージのように、長く横たわるものが多いが、くねったり、よじれたり、時にはトグロを巻いたりする事もある。サラダの上にマヨネーズを絞る要領で、色々な形を作ろうと、根尻(ねじり）はち巻き糞戦(ふんせん) する人もいるが、他人に見せて自慢できる程のケッ作までは、かなり訓練を要する。
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	●カレー食べ　今朝はうんこも　黄金色 ●雑食は　迷彩色の　うんこをし茶色、カーキー色が主力だが、肉食では茶褐色に黒ずみ、魚食では少し明るい茶色、野菜食ではそれに緑色が入るとされている。牛乳を飲むと白っぽくなり、赤ワインでは黒っぽく艶がでてくる。欧米人の糞便が黒ずんでいるのは、肉とワインのせいである。独特の悪臭のあるのも糞便の特徴で、色や形が食べ物や努力によって変えられるのと違い、この臭いは誠にやっかいである。
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	●朝露に　コンニャクヒカル　野糞かな ●らく隠居　入れ歯のまじる　糞をたれ健康状態によっては、糞便の量や質は違ってくるが、主成分は食べた物の残渣物で、細菌や分泌物、腸壁の細胞なども含まれている。タクアンやコンニャクのように消化しにくいものは、原型のまま混じっている事もあり、特にスイカやブドウなど植物の種は、そのまま出てくる事が多い。ひどい便秘の人はスイカを種ごと食べないこと。二週間もためていると、腸の中でスイカが芽を出し、周りは肥料がいっぱいだから、どんどん成長して肛門から蔓が伸びてくるよ。
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	●ケチ兵衛は　糞やおならも　出しおしみ　　　　　　　　　※ケチ兵衛＝けちな人のこと ●十日目の　便器はみだす　ジャンボ糞倹約家のＢ氏、自宅のトイレを使っては紙と水がもったいないと、便意をこらえて駅まで来てみると同類諸氏の長蛇の列。止むなく下腹をおさへながら電車に乗り、やっと会社に着くと、「おいっ、すぐに会議始めるッ」無情な部長のひと声、油汗を流しながら辛抱がまんの一日を過ごしたＢ氏、それ以来、慢性の便秘となり、ついには栄光の痔主になってしまった。「出ものハレもの所きらわず」出たくなったらすぐトイレ、素直に出した方がいい。カミのたたりは誠におそろしい。
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	●赤い糞　見て青くなる　二日酔い ●ポタージュに　タクアンの浮く　下痢の糞体調の変化は即ちに糞便に現れる。手近な例は下痢で、忘年会やパーティの翌朝、ビーフ・シチューのようにゆるいのは、昨夜の飲み過ぎだし、若しコーンスープだったら急性大腸炎かも知れないから、二、三日は飲まないこと。困るのは出血で、赤い糞便は主には痔の出血、時には大腸のポリープだったりするから要注意。決して今朝の玉子焼きのケチャップが多すぎたからではない。また黒いのは（腹黒い人を含む）胃や十二指腸の潰瘍による場合が多く、時のはガンの前兆だったりすることもあるから、フン、などと鼻で笑わず、流してしまう前にきちんとチェックした方がいいでしょう。

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