娯楽を伝導スナック芸－５

○父の日に

　アメリカ人のおじさんにおそわった
ものです。しゃべりながら、絵を描い
ていきます。
　ま、わかる人には、わかる。
　アメリカという国にも、「スナック芸」
はあるのですね。
　私、個人と致しましては、カーテン
の真ん中に、なんというかその、ブラ
ッと、えー、そうだ、柱時計の振り子
なんか描いたらいいと…、今度アメリ
カへ行ったら、教えてあげよっと。

家があります	ドアをつけます
カーテンも…	お日様キラキラ
虹がかかった	石鹸を拾うお父さん？

○疲れた耳

　健康の話(病気の話でもあるんだけど)と、変体の話は、どんなにしゃ
べっても尽きる事がありません。しかも、どんな人でも、なにがしかの
興味を示すから、ま、おかしなものです。誰もが、「健康と不健康」「正
常と異常」の紙一重のところにいるから、話題になるんでしょうね。
　「あのサー、オレ、この頃、肝臓が悪いみたいなんだ」と、まずそうに
お酒を飲みながら切り出します。「あ、そ。みんながどっかしら悪いんじ
ゃないの？」みたいな事を云われるに決まってますが、すかさず、「自
覚症状がある訳ヨ。疲れがひどくなると、耳が硬くなるんだよ」
　顔色が悪くなるとか、吐き気がするとかならわかるけど、「耳が硬くな
る」なんて珍しいから、「や、うっそォ。ホントー？」なんて云われちゃう。
　「ホントホント。骨みたいになっちゃうの。ちょっと近くに寄ってごらん」
と、相手の耳を、自分の耳に近づけてもらう。
　「こうやって、耳を折っても、普通だったら柔らかいだろ。でも、いまな
んか硬くてサ、音がするんだよ」と、耳を折って、音を聞かせます。
　ポキポキと、軟骨が折れるような音が、相手の耳に届きます。
　「や、やーあ、気持ち悪いわー。誰でもそんなんなるのかしら？」
　「なると思うんだけど…」と、また、ポキッ。
　「そんなに鳴らすと身体に悪いんじゃない?よしなさいよ。そんな事す
るの」　相手が、すっかり信じ込んだところに、ダメ押しで、もう片方の
耳を鳴らします。
　この気味悪さの余韻を残したまま「オレ、帰るわ」と帰れれば、一流
です。（耳の後ろに、マッチ棒を挟んで、髪で隠しておくのです。これを
折ると、実にうまいこと、ポキッという音が出る訳です）

○Ｔ		①テーブルの上に煙草を２本、Ｔの字に立てる。 ②下の煙草を倒さないで上の煙草を人差し指１本だけで使ってとばす。 ※上の煙草の中心付近を斜め上に　向かって強くたたく
曲芸的な「スナック芸」の一つです。　こうしたものは、仕掛けやタネがある訳ではないので、変に怪しげなムードを演出せずに、スカッとやって下さい。　指先を使ったセコイ遊びではなく、一種のスポーツのような気持ちで楽しみましょう。　スポーツマンというのは確実にモテます。みんながコツを憶えたら、、新しいお客に、「いっせいに」実演して見せて、スペクタクルっぽくやってみましょう。「あ、カッコいい！」とホメられます。

○手のひらライター		①百円ライターのガスだけを手のひらの中に送り込みます。 ②すばやくライターで点火し、煙草に火をつけます。 ※ちょっと手が熱いかもしれません。
危険な芸、危険と隣り合わせの芸、危険もある芸… それは「スナック芸」ではありません。「スナック芸」に参加できるのは「危険に見えるけど、ちっとも危険じゃない芸」です。　百円ライターのガスを、（もちろん火はつけずに）手のひらの中にタメル。（ニギリッペのように）　そこに、すばやく火をつけると、手のひらから炎が出ます。　これで、煙草に火をつけます。少し、ほんの少しは熱いけど、我慢しなさい。

○天国と地獄
アメリカのある雑誌が「１枚の紙を使って、＜天国と地獄＞を表現して下さい」という問題を出したそうです。（この話、本当かどうか確証がないのですが、とりあえず人に話す時は、こーゆーふーに言った方がカッコいいです）　賞金は、１位が百万ドル。（本当かなぁ）「キミだったら、どんなふうに表現する？」と、相手にも尋ねます。（どうせロクな答えが返ってこないと思いつつやるから、あなたは嫌な人だ）「うーむ。いいねぇ。　で、そのコンテストで１位になった奴ってのはね…あ、そうだ。１番多かった解答は、１枚の紙をそのままにして、上が天国で、下が地獄って考え方ね。　あと、こーして、紙飛行機を折ってサ。飛んでる時は天国。墜落して、地獄なんてのも多かったらしいんだ。（と、実際にに紙飛行機を作って飛ばす）　だけど、１位の奴ってのはね。（と、紙飛行機を半分に破ってバラバラにしてしまう）　ちょっと、これ持ってて。（最も大きな切れ端を相手に渡す）開かないで、そのままネ。　こーして、あとは天国だけど…その手に持ってる紙を開いてごらん」　何が出るか、あえて書きませんので、よろしく。
○ドーナッツ工場の秘密
「ぼくのうちのおとうさんは、日よう日には、いつもテレビをみてゴロゴロしています。ぼくが『そんなにゴロゴロしていると、ウシになっちゃうよ』と、ちゅういすると、おとうさんは、『それならおまえは、ウシの子になるぞ』といいます。　ぼくは、それはおそろいので、いわないようにしています。それで、タバコをすっている事こともあります。　ぼくは、『おとうさん、タバコでドーナッツをつくって』というと、おとうさんは、イヤなかおをして『おとうさんはつくりたくないのだ』といいます。　それでおかあさんが『おとうさんはつかれているのよ』といいます。　ぼくのうちのおとうさんは、とてもいいおとうさんです。　　　　　　　　　　　　　　　　　１ねん５くみ　いわなかひでお」「ハイ、英雄ちゃんは、一年生なの。一年生ってことは、次は二年生ってことでしょう。その次は三年生で、四年生で、そうやって大人になるんだよね。　大人になっても、煙でドーナッツを作れない人もいるのよ。だけど、右の図のようにやれば、誰でも出来るのよ。わかった？」「ハイ」	その１セロファンを引き出して火で穴をあけ… 中に煙を吹きこんで、煙草の箱を軽くポンポンと叩く。
	その２口を小さくまるめアゴを引く。頬のへこんだ部分を指先でトントントンと軽く叩く。

○謎のテレパシー
霊感ネタは、引き上げる時のいさぎよさがなければいけません。驚かされる側の人は、「もうすぐシカケがわかる。わかりたい」と、目を皿の様にしてあなとを見つめているのです。　ちょっとウエたからといって、イイ気になって続けると、「なーんだ」という声が突如、聞こえてきます。　この「スナック芸」は、サクラと組んでやります。大切なのは、あなたとサクラとの関係です。あんまり深そーだと、はじめから怪しいムードが漂うので、まわりがシラけます。恋人同志なんてのは、最悪です。「自分の友人で、他の人とは初対面」なんて人が、コンビに最適です。　友人達と、まだうちとけてないその友人の事を、唐突に語り始めるのです。「そーそー、こいつって、なんか霊感が強いんだよな。スプーン曲げなんかも、昔はよくやっててさー、こいつんちのスプーン、みんなダメになっちゃったんだ。おまえ、今もやってるの？」「いや、この頃しないから、曲がらないよ」などと超能力者の様に紹介するのです。	マッチ棒を右の様に並べておきます。（４本でも６本でもよいが、９本が限度）
	超能力者に目をつぶらせて後ろを向いてもらい、その間に手を触れた1本を当てさせようという訳です。サクラは、近くにマッチ箱あるいは灰皿、ライター、名刺など四角い物を置いておき、手を触れたマッチのある場所を示してやる。

○ナマケモノ
ナマケモノという動物は本当に非常識です。一日中ブラブラしていて、ただそれだけ。嵐の翌朝など、木の枝をつかんだまま地面に転がっているという話もあるくらいです。　マッチ棒５本を使って、マッチ箱を、グラスの外側にぶら下げられるか。　色んな方法があるようにも思えますが、右図のやり方以外では、ちょっと無理です。　このままの状態で、ずっとそのままにしておけば、「地味な」テーブルアクセサリーになります。
○何本だっていいけれど
自信を持って答えるわりには、当たってない。この感覚テストは、かなりよくできてます。　①指（人差し指と中指）を組んで、目を閉じてもらいます。　②１本のワリバシで、真ん中をこすります。（ほとんどの人が、２本と錯覚します）この時、ひねりを加えてやると相手はますます混乱に陥ります。　③２本のワリバシで、両側をこすります。（大抵は1本と錯覚します）　これを相手のウラを書いて何回か組み合わせます。
スナック芸-6

スナック芸-1

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○天国と地獄
アメリカのある雑誌が「１枚の紙を使って、＜天国と地獄＞を表現して下さい」という問題を出したそうです。（この話、本当かどうか確証がないのですが、とりあえず人に話す時は、こーゆーふーに言った方がカッコいいです）　賞金は、１位が百万ドル。（本当かなぁ）「キミだったら、どんなふうに表現する？」と、相手にも尋ねます。（どうせロクな答えが返ってこないと思いつつやるから、あなたは嫌な人だ）「うーむ。いいねぇ。　で、そのコンテストで１位になった奴ってのはね…あ、そうだ。１番多かった解答は、１枚の紙をそのままにして、上が天国で、下が地獄って考え方ね。　あと、こーして、紙飛行機を折ってサ。飛んでる時は天国。墜落して、地獄なんてのも多かったらしいんだ。（と、実際にに紙飛行機を作って飛ばす）　だけど、１位の奴ってのはね。（と、紙飛行機を半分に破ってバラバラにしてしまう）　ちょっと、これ持ってて。（最も大きな切れ端を相手に渡す）開かないで、そのままネ。　こーして、あとは天国だけど…その手に持ってる紙を開いてごらん」　何が出るか、あえて書きませんので、よろしく。
○ドーナッツ工場の秘密
「ぼくのうちのおとうさんは、日よう日には、いつもテレビをみてゴロゴロしています。ぼくが『そんなにゴロゴロしていると、ウシになっちゃうよ』と、ちゅういすると、おとうさんは、『それならおまえは、ウシの子になるぞ』といいます。　ぼくは、それはおそろいので、いわないようにしています。それで、タバコをすっている事こともあります。　ぼくは、『おとうさん、タバコでドーナッツをつくって』というと、おとうさんは、イヤなかおをして『おとうさんはつくりたくないのだ』といいます。　それでおかあさんが『おとうさんはつかれているのよ』といいます。　ぼくのうちのおとうさんは、とてもいいおとうさんです。　　　　　　　　　　　　　　　　　１ねん５くみ　いわなかひでお」「ハイ、英雄ちゃんは、一年生なの。一年生ってことは、次は二年生ってことでしょう。その次は三年生で、四年生で、そうやって大人になるんだよね。　大人になっても、煙でドーナッツを作れない人もいるのよ。だけど、右の図のようにやれば、誰でも出来るのよ。わかった？」「ハイ」	その１セロファンを引き出して火で穴をあけ… 中に煙を吹きこんで、煙草の箱を軽くポンポンと叩く。
	その２口を小さくまるめアゴを引く。頬のへこんだ部分を指先でトントントンと軽く叩く。

○謎のテレパシー
霊感ネタは、引き上げる時のいさぎよさがなければいけません。驚かされる側の人は、「もうすぐシカケがわかる。わかりたい」と、目を皿の様にしてあなとを見つめているのです。　ちょっとウエたからといって、イイ気になって続けると、「なーんだ」という声が突如、聞こえてきます。　この「スナック芸」は、サクラと組んでやります。大切なのは、あなたとサクラとの関係です。あんまり深そーだと、はじめから怪しいムードが漂うので、まわりがシラけます。恋人同志なんてのは、最悪です。「自分の友人で、他の人とは初対面」なんて人が、コンビに最適です。　友人達と、まだうちとけてないその友人の事を、唐突に語り始めるのです。「そーそー、こいつって、なんか霊感が強いんだよな。スプーン曲げなんかも、昔はよくやっててさー、こいつんちのスプーン、みんなダメになっちゃったんだ。おまえ、今もやってるの？」「いや、この頃しないから、曲がらないよ」などと超能力者の様に紹介するのです。	マッチ棒を右の様に並べておきます。（４本でも６本でもよいが、９本が限度）
	超能力者に目をつぶらせて後ろを向いてもらい、その間に手を触れた1本を当てさせようという訳です。サクラは、近くにマッチ箱あるいは灰皿、ライター、名刺など四角い物を置いておき、手を触れたマッチのある場所を示してやる。

○ナマケモノ
ナマケモノという動物は本当に非常識です。一日中ブラブラしていて、ただそれだけ。嵐の翌朝など、木の枝をつかんだまま地面に転がっているという話もあるくらいです。　マッチ棒５本を使って、マッチ箱を、グラスの外側にぶら下げられるか。　色んな方法があるようにも思えますが、右図のやり方以外では、ちょっと無理です。　このままの状態で、ずっとそのままにしておけば、「地味な」テーブルアクセサリーになります。
○何本だっていいけれど
自信を持って答えるわりには、当たってない。この感覚テストは、かなりよくできてます。　①指（人差し指と中指）を組んで、目を閉じてもらいます。　②１本のワリバシで、真ん中をこすります。（ほとんどの人が、２本と錯覚します）この時、ひねりを加えてやると相手はますます混乱に陥ります。　③２本のワリバシで、両側をこすります。（大抵は1本と錯覚します）　これを相手のウラを書いて何回か組み合わせます。
スナック芸-6