愛net・お酒の豆知識

(ラム)
カリブの風、ラムの香り
エメラルドの海とヤシの林のカリブ海諸島…トロピ
カル・カクテルに欠かせないラムは、陽光まぶし
いカリブの海原を思いのままに駆け回る
海賊た
ちが、ことあるごとに飲んだ酒でした。その伝統
はカリブの海をその支配下に治め、大英帝国の
名を七つの海にとどろかせた英国海軍に受け継
がれます。英国海軍指定の酒として栄光を担う
ことになるラム、つまり水兵たちは給料の他に、
一日半パイントのラムを支給され、ラムに鼓舞さ
れて大英帝国の名を世に知らしめたのです。

を愛する男の酒が、ラムという訳です。
ラムの原料はさとうきび。気候がよく、栽培に適
した、世界一のさとうきび生産地である西インド
諸島で、16〜17世紀に誕生したのがラムです。
さとうきびの搾り汁や、さとうきびから砂糖をとっ
た後に残る液体(糖蜜)を発酵させてアルコール
に変え蒸留してできたのがラムという訳です。
最初に作ったのは誰か、諸説ありますが、おそ
らくあちこちの島で、さまざまな人々によって同じ
アイデアが生まれたのでしょう。重厚な味と香り
のヘビー・ラム、ドライな切れ味がカクテルにぴっ
たりのライト・ラム、両者の中間的なミディアム・
ラムと、3種に大別されます。カリブの海を思い
浮かべながら、ラムのグラスを、またラム・ベー
スのカクテルを傾けてみる。ハッピーな海賊気
分も一興ですよ。
いかにもトロピカル・ムードいっぱい杯の、個性
豊かなスピリッツの世界へ、いざ。

ラムの楽しみ方
@そのまま飲む。
琥珀色のゴールドは、原酒をホワイト・オークの
樽で成熟させたもの。芳醇なコクとまろやかな
口当たりが身上ですから、ぜひストレートで味わ
ってみたい。ストレートグラス、オールドファッショ
ンド・グラス、リキュールグラスなど、どんなグラ
スでもOK。シングル、ダブルを問わず好みの量
を注いでください。
A割って飲む。
ゴールドとホワイト、どちらもバラエティーに富ん
だ飲み方が楽しめます。オンザロックスや水割り
など、ウイスキーと同じように気軽に飲むのが世
界的な傾向です。
コーラ、トニック、水割り、お湯割、なんでも合い
ます。割る量は、ラムの約3倍が目安。タンブラ
ーでゆっくり楽しむのに最適です。
ホワイトは、ギンギンに冷やしておくと、すっきり
とまろやかな舌ざわりになります。
トロピカルな気分を、たっぷりどうぞ
ジンやウオッカほどなじみがないけれど、ラムを1本
試してくれませんか。冷蔵庫に入れてカッチリ冷やし
ておくと、お酒の世界が思いがけないほどの広がり
ます。野性的な性格は、トロピカルなフルーツのジュ
ースの持ち味を引き出す抜群のパートナーです。色
々なジュースで割ってみたり、シェークしてみたり、
オリジナル・カクテルの楽しさを発見するかもしれま
せん。ダイリキやブルーハワイ、そして沢山のトロピ
カル・カクテルの主役として活躍しているラムは、い
かにも熱帯で生まれた、独特のフレーバーが魅力。
もっともポピュラーで、クラシック・カクテルでもあるダ
イリキは、ラムにレモン(またはライム)ジュースと砂
糖を加えてシェークしたもの。シンプルで、飲み飽き
ない名作カクテルです。これが今では、酒も氷もいっ
しょくたにしてブレンダーにかけ、シャリッとしたシャ
ーベット状にしてストローで飲む、というフローズン・
ダイリキが主力。これに果実を加えたりすると、全く
のトロピカル・スタイルになりますが、おすすめしたい
のがオンザロックス。シェークしたダイリキを氷の入
ったオールドファッションド・グラスに注ぐだけで、気
軽に楽しめる飲み物になります。また、この古くて新
しいダイリキを様々バリエーションで楽しもう、という
のがフルーツ・ダイリキで、ダイリキをベースに、イチ
ゴやマンゴー、パイナップルやらバナナ、という具合
に、いろいろフルーツを変えて楽しむのもいい。


ラムベースのカクテル
海外旅行で、初めてトロピカル・カクテルを体験した
人も少なくありません。
特に、ラムベースのカクテル
は、ちょっと独特。旅の思い出にひたりながら、我が
家でも、ラムベースのカクテルを楽しみたいな、と思
ったら、さっそく試してみませんか。ラム(ホワイト)が
1本あれば、ひと通りのものが出来ます。フローズン
・スタイルには家庭用のミキサーが使えますし、クラ
ッシュドアイスをつくるアイス・クラッシャーが無けれ
ば、ビニール袋に入れた氷を手近な棒切れでゴッツ
ンという手もあります。まあ、せめてシェーカーくらい
は、カクテルを楽しもうという人には必需品。これも
高価なものではないので、この機会にぜひどうぞ。
また、サントリーでは、有名なカクテルを瓶入りで発
売していますし、ちょっとした喫茶店や、カクテルバ
ー、居酒屋でもトロピカル・カクテルが楽しめるように
なっています。でも、自分で作るカクテルも、またひ
と味違う楽しさがいっぱい。
主なラムベースのカクテル
ビニャ・カラーダ、ブルー・ハワイ、マイタイ、バナナ・
ダイリキ、ダイリキ、キューバ・リバー

お酒の豆知識トップページ 愛netミュニティTigersエトセトラ メール