hitomi's poem

hitomiの詩 part49 梅雨の合間



梅雨の合間の晴れの日の、昨日の大雨がウソのような昼下がり

晴れやかな光に誘われて、窓を思いっきり開けて風を取り入れた

ジメジメしていた肌が、爽やかな風に汗と共に鬱陶しさも引いた

窓に迫る桜の木の緑葉の間から、木漏れ日が心に優しく差し込む

燦々とした太陽の下(モト)、人も車も元気を取り戻し活き活きとして

近所の園児たちが先生に引率され、川沿いの遊歩道の草木の観察だ

子供たちの元気な声や小鳥たちのさえずりが、青空に響き渡っている

幼かった瞳も公園で、草木の観察をしたりはしゃいでいたのを思い出した

梅雨の合間の晴れの日に、墓花を持って瞳に会いに行こう


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A
hitomiの詩 part50 七回忌



早いもので今日は瞳の七回忌

6年前に瞳が逝った日と同じ日曜日だ

あの日の朝もお天道様が燦々と照っていた

瞳が危篤の電話があり、病院へ行きすがら

車を走らせながら、お天道様に回復を祈った

瞳が死の淵から生き還れるように何度も祈った

病室に着いてからも、瞳の手を握り奇跡を念じた

けれども願いは空しく、私の元から離れていった

看病及ばず逝かせてしまった自分の力の無さに

ずっとずっと悔やんでは涙にくれる毎日だった

長い間、悲しくて寂しくて仕方がなかったが

周りの人達の励ましや温かい言葉に支えられ

時間の経過と共に、どうにか乗り越えられた

今は瞳との幸せな日々を顧みられるようになり

楽しく過ごした出来事を、あれこれ思い出しては

ちょっぴり微笑みながら、涙をポロリと落とした

あと五年生きてたら、花嫁姿もきっと見られたのに

あと十年生きていたら、孫と遊ぶことが出来たのに

儚い夢を思い描いては、フッと溜め息をついた

「去る者は日々に疎(ウト)し」という言葉があるが

瞳への深い愛情はずっと薄まることは無いだろう

仏壇の亡き瞳に向かい手を合わせながらそう思う

目を閉じれば、お坊さんと蝉のだみ声が耳にしみ

読経と焼香と鐘の弔いに、遠い面影が潤んで漂う


一句:七回忌 徐々に哀しみ やわらいで
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