スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋、世間は弾ける季節だ。
      
      あれもしたい、これもしたい…
      
      ああそれなのに、近ごろは何もしたくない時がある。
      
      私の頭の中は片付いていない物置みたいに、やりたい事が山積みだ。
      
      夏の疲労が未だに残っているのか歳のせいなのか、身体がだるい。
      
      ああ、なんとなくユ・ウ・ウ・ツ…
      
      私の心の中を鉛色の雲が覆いかぶさっている。
      
      もしかしたらバイオリズムが低調期で、スランプかもしれない。
      
      秋夜(シウヤ)は徐々に長くなり、静かな時間が私を一層孤独にさせる。
      
      焦りと切なさが、私を眠らせてくれない。
      
      今まで眠れなくて眠剤を飲んだ事がないのに、近ごろ2度飲んだ。
      
      そんな塞ぎがちな日々が続くが、最低限のするべき事は続けている。
      
      詩作、ブログ、ホームページ…
      
      天国にいる娘・瞳へのメッセージを送るために続けている。
      
      私がどんなに憂いていても、これだけは気持ちを切らせていない。
      
すっかり日が暮れた西の空に宵の明星が輝いて、瞳がいるのが見えた。
      一句:秋憂(アキウ)いを 晴らせてくれる 娘かな
      